高野山町石道・高野三山・女人道など、古くから多くの巡礼者が歩いた道があります。世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」として登録されており、ぜひ散策してみてください。
高野山町石道は、聖地高野山への表参道として、弘法大師が高野山を開創して以来、信仰の道とされてきました。その道しるべとして建てられたのが町石で、高さ約3mを超す五輪塔婆(ごりんとうば)の形をしており、根本大塔を起点として九度山の慈尊院まで180基、弘法大師御廟まで36基建てられています。その8割以上が、鎌倉時代に建立されたもので、今もなお昔の面影を残しています。九度山の慈尊院から高野山へ続く約24㌔の町石道は、今も沢山の人々が参詣登山され、まさしく祈りの道、信仰の道そのものです。また、紀伊山地の霊場と参詣道として、西暦2004年(平成16年)7月7日にはユネスコの世界文化遺産にも正式に登録されました。
熊野古道小辺路と呼ばれているこの道は、紀伊半島のほぼ中央部に位置し、昔から高野山と熊野の二大聖地を最短距離で結ぶ重要な道でした。熊野から高野山に向かう人々は、この道を、高野道(こうやみち)あるいは高野街道と呼んでいます。標高1千mを越える険しい峰々を越え約70㎞の道中をただひたすら歩き通す道ですが、かつては集落から集落を結ぶ峠越えの生活道路でもありました。
一般社団法人高野山宿坊協会・有限会社高野山参詣講
和歌山県伊都郡高野町高野山49番地 TEL.0736-56-2616